「無料通話アプリ」今やブーム スマホ持つ女高生8割以上が利用

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スマホの若者需要は旺盛、10代が最もiPhoneを欲しがる

   アプリの利用者増を占ううえで、遠藤氏はスマホの需要が今も若者の間で旺盛な点に注目する。アスキー総研の別の調査によると、米アップルの「アイフォーン(iPhone)」を最も欲しがっているのは10代だという。スマホ市場は2011年、12年と拡大を続けており、2013年も「今年並みには成長するでしょう」と予測。同時に、無料通話アプリも利用者数を順調に伸ばすと考える。

   私立の中高一貫女子校教諭に、生徒たちの無料通話アプリの利用実態について取材した。「当校は携帯電話を学校に持ち込むのは禁止ですが、生徒たちからは自宅などでLINEを使っている様子を時々耳にします」と話す。受け持っている中学生のなかでスマホ所有者は一部だが、その生徒たちが友だち同士の交流ツールとして使っている様子だというのだ。

   遠藤氏も無料通話アプリを使う若年層は、「内輪のコミュニケーションニーズが高い」と教諭の話を裏付ける。

   急速な普及と共に、使用上の課題も浮上している。日本経済新聞電子版は12月26日、無料通話アプリの使い方によって子どもたちの人間関係に悪影響を及ぼした事例を紹介した。ある男子中学生は、友だち同士でチャットを楽しむためにつくったグループから突然強制退会させられたという。「気に食わない」という相手を強制的に退会させる機能があるためだ。ほかにも、本人が好まない写真を投稿されて不登校になった話もあった。

   LINEに続き、ディー・エヌ・エー(DeNA)が2012年10月23日に「comm」の配信を開始。韓国で人気のアプリ「カカオトーク」の運営会社は、10月にヤフーとの業務提携を発表して日本での成長を目指す。無料通話アプリブームはしばらく続きそうだ。

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