「新たな可能性をしっかり見せてくれて、真面目に作っている」が…
また、MSとしてもどういう風にアプローチすればいいかの勘所がわからないのではないか、と井上さんは見る。MSはこれまで、OSやアプリケーションといった、ソフトの開発・販売を得意としてきた。一方で現在は、iPadやMacに象徴的なように、ハードとソフトを一体で売り出す「アップル型」のプロモーションが優位となっている。後を追う形で投入したウィンドウズ8のために、MSは専用のタブレットSurface(サーフィス)も開発したが、世界中での販売にはまだいたっていない。Google(グーグル)のスマホOS・Andoroid (アンドロイド)に対するNexus(ネクサス)シリーズのように、専用機がHTCなど評価の高いメーカーから発売されるという話も聞かない。
こうした状況で、井上さんは「マイクロソフトはIT業界におけるプレゼンスを明らかに下げていて、つぶれるかどうかの瀬戸際に立っている」と井上さんはいう。
ただ、ウィンドウズ8はOSとしては、「新たな可能性をしっかり見せてくれて、真面目に作っている」と高く評価する。それをわかってもらうための、「足がかりをしっかりとつくれれば、ユーザーが今後ついてくる可能性は大いにある」と話していた。