実は落選させたかった政治家は誰ですか?――先の衆院選後にJ-CASTニュースがネットアンケートを募ったところ、3日も経たないうちに1万票超の参加があった。12月29日(2012年)朝現在、1位は28%の菅直人氏で、2位以下を引き離している。
衆院選の投開票翌日の2012年12月17日、J-CASTニュースは、「1人1票のワンクリック投票」で、「実は落選させたかった政治家は誰ですか?」のアンケートを始めた。
3位は辻元氏
選択肢には、当選した衆院議員の中から、菅直人元首相ら何かと注目を集めた14人を編集部の独断で選び、「その他」を加えた計15項目(下記メモ参照)を並べた。
ほかに、26日に首相に就任した安倍晋三氏や当時の首相、野田佳彦氏、選挙直前に「日本未来の党」結成に動いた小沢一郎氏らを挙げた。「日本維新の会」の石原慎太郎代表や、「小沢ガールズ」で唯一人当選(未来の党で比例復活)した青木愛氏の名前も入れた。
アンケート開始から3日も経たない12月20日朝には参加が1万票を超えた。29日朝時点(2万100票超)で、1位は菅氏(28.2%)で、2位の小沢氏(21.5%)を7ポイント近くリードしている。3位は辻元氏(10%)。この順位傾向は、開始ほどなくから変わらず続いている。ほかには例えば、石原慎太郎氏7.1%(4位)、東国原英夫氏が7.0%(5位)など。
1位と2位を占める菅氏と小沢氏といえば、民主党から立候補断念に追い込まれた鳩山由紀夫氏とともに、かつて「トロイカ体制」を組んだ顔ぶれだ。政権を託してみたものの「ダメだった民主党」のある意味象徴的な存在だ。
週刊ポストも「落選させたい政治家一覧」
さらに、福島第1原発事故への対応をめぐり、当時首相だった菅氏に対しては、今も根強い批判がある。
小沢氏に対しても、かねてから「金権」ぶりに批判が強いうえ、震災対応の鈍さも問題になった。また、公示直前、小沢氏の意向で「元小沢ガールズ」福田衣里子氏の比例名簿順位(未来の党)が、「単独2位」から「落選必至の最下位14位」へ冷遇されたと報じられ、小沢氏の「闇将軍」ぶりを改めて印象付けたこともマイナス要因になった可能性がある。
3位の辻元氏は、かつて所属していた社民党を離党し、無所属を経て民主党に入った。今回は比例で復活当選した。過去には社民党の福島瑞穂党首が、民主党入りを控えた辻元氏に対し「理念より権力に近寄る方を選択した」と批判したことがあり、こうした悪印象が今も残っているのかもしれない。
衆院選前には、「落選させたい政治家一覧」「こいつらが日本の元凶だ!」と、週刊ポスト(9月21・28日合併号)が報じていた。「原発」などのテーマごとに「民意と逆行する政策を進めた政治家」を同誌がランク付けしたものだ。
取り挙げたテーマは5個で、5位以上の政治家を一覧表にしている。各テーマごとの「落選させたい1位」を紹介すると(敬称略)、「原発」枝野幸男、「増税」岡田克也、「年金&子ども手当」長妻昭、「公務員改革」仙谷由人、「領土」前原誠司。いずれも民主党の当時の閣僚や閣僚経験者らの名前が並んだ。
「野党」の顔ぶれをみると、「増税分野で2位」谷垣禎一、「領土で2位」安倍晋三、「領土で3位」石破茂らが登場していた。
<メモ:J-CAST 衆院選1クリック「実は落選させたかった政治家は誰ですか?」>
15項目の選択肢(敬称略)は、青木愛、安倍晋三、石破茂、石原慎太郎、石原伸晃、枝野幸男、太田昭宏、小沢一郎、菅直人、小泉進次郞、辻元清美、野田佳彦、原口一博、東国原英夫、その他。