安倍晋三首相は2012年12月26日夜、首相官邸で就任後初めての記者会見に臨んだ。第2次安倍内閣の顔ぶれについて「広い見地から能力を重視」とし、「脱『お友達』内閣」を強調した。
また、13年夏の参院選ではインターネットを利用した選挙活動を解禁することにも強い意欲を見せた。
「お友達内閣」批判について反省の弁
安倍首相は第1次内閣での、いわゆる「お友達内閣」批判について
「6年前、私はまだ52歳になったばかりだった。今よりも若く、理想に燃えていたが、肩に力が入りすぎていたことは事実。私と考えを同じくする、同じ方向を見つめている、志を同じくしている人を集めようということで力が入りすぎた結果、そういう批判を受けたことは事実だ」
と反省の弁を述べる一方、第2次内閣の陣容については、
「今回は、そうした観点から、必ずしも私と完全に意見が一致する人ばかりでなく、広い見地から能力を重視しながら、幅広く安倍内閣に参加いただいたつもり」
と胸を張った。
「選挙でインターネットを使わないのは不自然だと考えている」
選挙期間中のネット利用については、
「来年の参院選までの解禁を目指していきたい」
と明言した。
「今の(公職)選挙法自体が(「許されていること」を定めた)ポジティブリストになっており、この法律ができたのは、ずいぶん昔の話。今はインターネットを多くの人たちが活用している」
と法の不備を指摘した上で、
「IT戦略会議を活性化させて担当大臣を置いて、日本がIT国家として、さらに成長していくように努力したい。選挙でインターネットを使わないのは不自然だと考えている。むしろ、自分の考えを多くの人に知ってもらう上では予算もかからないし効果的。多くの人が、同じ土俵で戦えることにもなる」
と、ネット選挙の意義を強調した。