LINE悪用で「未成年に性犯罪被害」報道 掲示板アプリを「出会い系」代わりに

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   利用者が急増している無料通話・メッセージアプリ「LINE」を悪用した性犯罪が起きていると報じられた。未成年の少女たちも被害を受けているという。

   利用者が設定できるLINEの「ID」を利用し、非公認の掲示板アプリをまるで「出会い系サイト」のようにして相手を見つけるのだ。インターネット上で純粋に話し相手や友だちを探している人にとっては、とんだ迷惑行為といえる。

18歳未満に「年齢認証」を設ける

18歳未満は「ID」の設定と検索ができなくなる
18歳未満は「ID」の設定と検索ができなくなる

   LINEは初期設定の際、電話番号や交流サイト「フェイスブック」のアカウントの入力が必要となる。一度登録した後は、別途LINE用のIDを設定することが可能だ。LINE上や関連アプリで他の利用者と交流する際に、実名や連絡先といった個人情報を公開せず、匿名性の高いIDを使ってネット上の友だちを増やせるメリットがある。

   だが、この便利な機能を悪用するケースが出てきた。NHKは2012年12月22日、LINEを通じて知り合った人のなかで、未成年を対象とした性犯罪がこれまでに全国7都道府県で14件発生していると伝えた。被害者には小学生も含まれていたという。ニュース映像では、LINEのIDを掲示板に書き込んで友だちを募集したという10代の女性が証言していた。同じ趣味の話ができる利用者を探す目的だったが、投稿した途端に不特定多数の利用者から性的な関係を求める書き込みが相次ぎ、不快な思いをした様子を打ち明けていた。

   LINEの運営会社、NHN Japanはこの報道の前に改善に乗り出している。スマートフォン(スマホ)を販売する大手通信会社のうちKDDIと連携、基本ソフト「アンドロイド」を搭載した端末について18歳未満のID設定と検索ができなくなるようにしたと12月17日に発表した。IDを利用する場合は「年齢認証」の画面が表示されるようになる。スマホ所有者がKDDIとの契約時に登録した生年月日情報を基にしてLINE側で年齢を判別し、年齢認証の際に18歳未満だとID検索機能が停止される仕組みだ。

   そもそもLINEでは利用規約で、見知らぬ異性との出会いを目的とする利用を禁じている。それでもIDを言わば「隠れ蓑」にして不正な方法で知り合った末、トラブルに発展する恐れがあるため今回の措置に踏み切ったようだ。

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