HISが航空事業に参入 バンコク拠点にチャーター便

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特定シーズンの需要増に対応

   チャーター便を手掛ける会社を自ら運営すれば、航空会社に運航を委託する必要はなく、旅行代金を低く抑えられる可能性がある。最近は、格安航空会社(LCC)のアジアでの急成長ぶりに象徴されるように、アジア各地でのツアー代金の価格競争も激化している。旅行会社が自社でチャーター便を柔軟に活用することができれば、価格面の競争力は強まることになる。

   また、定期便とは異なり、チャーター便の場合は、行楽シーズンなど乗客が多い繁忙期だけ運航させることも可能で、需要のないオフシーズンに運航しないですめばメリットは大きい。実際、HISは、日本便は日本の行楽シーズンである秋や年末年始、中国便は中国の旅行需要が高まる「国慶節」(中国の建国記念日)前後、イスラム地域便はメッカ巡礼のシーズンなど、地域ごとに特定のシーズンに絞って運航することを計画している。

   ただチャーター便による航空事業はHISにとっては未知数の分野だ。既にアジアでは約20か国で拠点を築いているHISだが、今後、いかにチャーター便の効果を旅行事業全体の強化につなげられるか、アジアへの熱い視線を同じようにもっている国内旅行各社も注目している。

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