スターバックスが国内店舗で販売しているドリンクの量を2012年12月から一部で減らしていた。
これまではほぼ容器いっぱいに注いでいたが、こぼれやすいなどといった指摘がお客から寄せられたためだ。ただ、要望さえあれば今までどおりの量を提供する。
これがネットで物議を醸している。発表がなかったため「告知くらいしろ」という意見が多く、ライバルであるタリーズジャパンの創業者もツイッターで苦言を呈した。
要望すれば多めになる
スターバックスは、2012年12月5日から店舗スタッフ向けのガイドラインを改定し、ドリップコーヒー、ティー、カフェアメリカーノ、カプチーノなど、とくに熱い液体を使うメニューの量を「ほんの少し減らした」そうだ。
具体的には、ショートサイズ(一番小さいサイズ)のドリップコーヒーの場合、これまで容器の口から6ミリの高さまで注いでいたのを15ミリに減らした。容器いっぱいに注ぐと、こぼれやすく火傷する、また、ミルクを入れるスペースがないなどといったお客からの指摘に応えたそうだ。ただ、お客が要望すれば、今までどおりの量を注ぐという。
実際に記者が2012年12月21日、港区内のスターバックス店舗でショートサイズのドリップコーヒーを普通に注文したところ、飲み口から16ミリほど下まで入っていた。
一方、同じメニューを「多めで」と付け足して頼むと、今度は飲み口いっぱいまでなみなみと注がれた。会社まで歩いて持ち帰る途中に飲み口から溢れてしまうほどだ。たしかに手にかかると熱く、危ないこともわかった。
ネットにも、「たしかにシロップなどを多めにいれると溢れることがあったから、ちょっと量を少なめと注文することはあった」といった書き込みがあった。
タリーズ創業者もツイッターで苦言
ただ、とくに発表などのされていない現在の状況では、何も知らないお客にとっては、同じ値段を払っているのに量だけが減らされる格好だ。そのため、「そもそもアメリカと比べると日本のスタバは高すぎるのに、量も減らすなんて許さん!!」「どう考えても原料費削減」「こぼれるのが問題なのならば、容器を大きくすれば済むことだろ?」などと不満を訴える人もいる。とりわけ、「告知くらいしろよ」という声が多い。
スターバックスのライバルにあたるタリーズコーヒージャパンの創業者・松田公太さんも、ツイッターでこう苦言を呈した。
「減らすなとは言いませんが『最高の顧客満足』が経営理念にあるなら、正々堂々と告知をしないと」
J-CASTニュースでは、この件について、スターバックスに問い合わせようとしたが、担当者が本日は休みとのことで、話は聞けなかった。