宝くじ1000万円当選券には20人が「自分のもの!」
仮に「自分のものだ」という嘘が発覚すれば、どんな処罰を受けるのか。安佐南署に聞くと、
「全員が『もしかしたら・・・』という感じの申告のため、罪に問うのは難しい」
ということだった。
今回と似たようなケースが茨城県土浦市で2007年11月にあった。当時30歳の男性が宝くじ売り場に宝くじを提示し当選しているかどうか調べてもらっている最中に、宝くじを置いたまま姿を消してしまった。宝くじは3等の1000万円が当たっていたため、持ち主を探したところ、本人を除く19人もの人が「自分のものではないか」と乗り出た。「家出した息子のものでは」「空き巣に入られ、宝くじ券が盗まれた」などの説明もあったという。そして3人が警察署まで足を運んだ。
結局、置き忘れた本人が見つかったわけだが、本人と認定される決め手になったのは、売り場で対応した人がこの男性の顔を覚えていたことと、公にはしていなかった情報をこの男性が知っていた事だった。それは、調べてもらった宝くじの枚数は210枚で、その中に6万5000円分の当たり券があった、など。この例を見ても本当の所有者が分かるまでには時間がかかりそうだ。