ネットで中傷被害受けたスマイリーキクチ 「このような経験をするのは僕一人で十分です」

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   ネットで誹謗中傷の被害にあったお笑い芸人のスマイリーキクチさん(40)は、自身のドキュメンタリー番組が放送されたことを受け、「このような経験をするのは僕一人で十分です」と被害の根絶を2012年12月19日のブログで訴えた。

「人の人生を潰そうとすれば、自らの人生もつぶしてしまいます」

   キクチさんは1999年の春ごろから、1988年末に東京都足立区で起きた「女子高生コンクリート詰め殺人事件」の犯人グループの1人だと、ネットの掲示板で書かれるようになった。犯人が当時未成年で実名が公開されていなかったことや、キクチさんの年齢が近く、足立区出身であることなどから、全くデタラメにもかかわらず、「まことしやかなうわさ」として書き込まれ続けた。

   2008年に管轄警察署の刑事課に相談し、中傷を行っていた19人が検挙された。これで何とか事態は収束したものの、長期のトラブルは仕事にも影響し、ストレスによる神経性胃炎になったという。

   12月19日、「ザ!世界仰天ニュース(日本テレビ系)」で、キクチさんの「掲示板中傷事件」についてのドキュメンタリードラマが放送され、キクチさんのブログには4000件近いコメントが寄せられた。コメントの多くがキクチさんを励ますもので、「病気で通院している私も頑張る勇気がでました」というコメントもあった。

   多くのコメントを受け、キクチさんは19日深夜に「ありがとうございます!」とブログを更新。あらためて事件を振り返り、「今現在でもインターネットの誹謗中傷に苦しんでいる人たちが大勢います。このような経験をするのは僕一人で十分です。人の人生を潰そうとすれば、自らの人生もつぶしてしまいます。だから、誹謗中傷はやめてください」と訴えた。

   さらに、ネットでの中傷を受けた人には、「誹謗中傷をする者に屈する必要はありません。世の中には悪いヤツもいますが、優しい人もたくさんいます。悩みは一人で抱え込まず、人に相談をしてください。相談相手に笑われたり、バカにされたりするかもしれませんが、諦めずたくさんの人に相談をしてください」と呼びかけている。

   当時、見えない相手からの誹謗中傷のため、人間不信になっていたキクチさんは「辛い経験をすると、心を塞ぎ込んでしまい、いつしか人を信じられなくなってしまいます。でも人を助けるには、人の力が必要なんです。自身が心を閉ざしてしまえば、助けてくれる人は必ずいると思います。どうか、人を好きになる気持ちだけはなくさないでください」と語っている。

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