「しょうもない質問しないでください」
この怒りの会見は19日午前のワイドショーなどが大きく取り上げ、フジテレビ系列の「とくダネ!」では一連の経緯をフリップを使って詳しく報じた。
メーンキャスターの小倉智昭氏は「これまでは橋下さんの相手は週刊誌でしたが今度は新聞になったんですね」と述べた。ゲストコメンテーターのデーブ・スペクター氏は「メディアは『撤回』というインパクトのある言葉を使うことで、ブレた印象を与えたかったのでは」と指摘した上で、「2人の意見が違うことをオープンにして話し合うことは、密室での協議と違って逆に分かりやすくていいこと。新聞はちょっと言葉が飛躍した感じがありますね」と橋下氏を擁護した。
とはいえ、「撤回」という言葉をめぐって橋下氏はなぜこんなに怒り、取材拒否をもチラつかせるのか。維新の運営に関して、東京と大阪の「二元体制」の問題点や旧太陽の党との主導権争いが取りざたされる中、橋下氏が示すメディアへの怒りは、石原氏との関係に神経を尖らせていることの証しなのか。
「そんなしょうもない漠然とした質問しないでください」「(質問の回答は)維新の会のホームページを読んでください。しっかり書いてあります」。
橋下氏の苛立ちや怒りは、実は投開票日の16日から始まり、NHKの選挙特番ではアナウンサーの「今後、日本の政治をどう変えていくのか」「橋下さんは何を目指しているのか」といった問いに硬い表情で対応した。
テレビ東京の選挙番組では、池上彰キャスターによる「維新の候補者が急ごしらえで資質に問題はなかったのか」の問い掛けに対し、顔を一瞬ゆがめて「じゃあ批判するだったらこの短期間でどうやってやるのか教えてくださいよ」「大変さについて何も知らずにお気楽に批判しますが」と回答していた。
ネット上では、橋下氏のこうした対応を巡って擁護の声も一部にあるものの、大半は厳しい批判意見だった。