日本将棋連盟会長で永世棋聖の米長邦雄さんが2012年12月18日、前立腺がんのため東京都内の病院で亡くなった。69歳だった。
米長さんは1963年にプロデビュー。1973年に棋聖となり、その後次々とタイトルを獲得。十段、王将、棋王と合わせて史上3人目となる四冠を達成した。2003年に引退し、2005年からは将棋連盟の会長として赤字体質の改善に取り組んだ。
「どのような形で人生を投了することになるのか」
ネットでの情報発信も盛んで、ホームページ「米長邦雄の家」を開設し、ブログに将棋やがんの病状について連日つづっていた。
11月25日のブログでは「最近、自分はいつ、どのような形で人生を投了することになるのか考えるようになりました」と書き込み、「アッと驚く告別式、墓石の削り料一回1000円、等々、私が今考えている事、思いついたことをとりとめもなく綴ってみたいと思います。死後の記者会見が出来ないものかどうか」と語っていた。
また上記の内容について、12月2日には「心配してくれた知人、友人が多かったです。その中でも忠告してくれる人がいて、告別式のあり方、不謹慎なお墓などは止めた方がいいという、超真面目な人が居りました。以後気をつけます」と書いたばかりだった。
ツイッターアカウントも2010年に開設。「田中法相が辞任。『ほう、そうかい』」、「了解なしで、領海に入るのはやめてくれんか」と時事問題にからむダジャレなどを投稿していた。
米長さんのツイッターには突然の訃報に悲しむファンからのコメントが寄せられており、12月1日の「今日から師走。『しあわせっす』で締めくくりたいものです」は多くのユーザーにリツイートされている。