仕事が激減した障害者施設を販路拡大で支援【岩手・盛岡発】

全国の工務店を掲載し、最も多くの地域密着型工務店を紹介しています

ひとりでも多くが作業に従事できるよう、さまざまな取り組みを行っています

   岩手、宮城の約20の施設で、民間企業からの業務委託の仲介や、業務に使用する資器材の提供などの支援を行っています。「ワークフォローおおつち」(岩手県大槌町)は、地元大槌町の水産会社から、茎わかめの剣山作業(細かくする作業)を委託されていましたが、震災で作業所が流失してしまいました。利用者の方々は仕事を絶たれたまま自宅待機となっていました。施設からの相談を受けたAARは、2012年4月、新しい作業所の設置を支援しました。現在、新規採用も含め6名の利用者が茎わかめの剣山作業に従事しています。25年前からこの作業を行っている三浦さんは、「またこの仕事に戻れて嬉しい。働いた分に応じて工賃が増えるので、やりがいもあります」と笑顔を見せてくれました。「ワークフォローおおつち」所長の蛇口さんは「新しくこの作業を始めた利用者も、仕事に意欲を見せ、いきいきしている」と話してくださいました。

「またこの仕事に戻れて嬉しい」と話す利用者の三浦さん(68歳・写真右)(2012年4月16日)
「またこの仕事に戻れて嬉しい」と話す利用者の三浦さん
(68歳・写真右)(2012年4月16日)
AARが設置を支援したワークフォローおおつちの作業所。職員と利用者のみなさん。左端は盛岡事務所の坂むつみ(4月24日)
AARが設置を支援したワークフォローおおつちの作業所。
職員と利用者のみなさん。左端は盛岡事務所の坂むつみ(4月24日)

AARが支援した販売車両を前に。まちの豆腐屋プロジェクトで働く利用者のみなさんと社長の森新一さん(右端)。左から2人目は仙台事務所の大松修司(4月5日)
AARが支援した販売車両を前に。まちの豆腐屋プロジェクトで働く利用者のみなさんと社長の森新一さん(右端)。左から2人目は仙台事務所の大松修司(4月5日)

   また、障害のある方々を雇用し、豆腐や豆乳製品などの製造、店舗での販売を行っている株式会社まちの豆腐屋プロジェクト(宮城県涌谷町)には、障害者の雇用拡大のため、販売用の車両やリヤカーを提供しました。さらに製品の品質を高めるため、専門家を派遣し利用者と職員を対象に品質管理指導も行いました。この会社では現在約30名の障害者が働いています。AARが提供したリヤカーを使った近隣への移動販売は、外出の機会が少ない高齢の方の話し相手にもなっていると、大変好評です。障害者の活動が地域に根差す一助となっています。

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