ブルーバード名称が将来、復活する可能性はある 53年の歴史を閉じたのは寂しいが…

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   戦後の日本のモータリゼーションを支えた伝統ある日本車の名前が、またひとつ市場から消滅した。かつて日産自動車の看板だった「ブルーバード」だ。日産は新型セダン「シルフィ」をこのほど発売したが、従来モデルまでは「ブルーバード シルフィ」と、ブルーバードの名を冠していた。

   リアのトランクリッドに輝くエンブレムも、シルフィよりブルーバードの文字の方が誇らしく、大きかっただけに、往年の名車の消滅はファンにとっては寂しい限りだ。

新型シルフィは大半が海外向け

シルフィ G
シルフィ G

   日産によると、新型シルフィは月間の国内販売目標が600台と少なく、大半が海外向けだ。「かつて国内市場が中心だったブルーバードの時代は終わり、中国や米国向けの世界戦略車になった」(日産関係者)という。シルフィは日本や米国といった先進国市場よりも、中国、タイ、中南米といった新興市場を中心に世界120カ国で販売が計画されており、名実ともに、かつてのブルーバードではなくなった。

   ブルーバードは日産の看板車種として、1959年に初代モデル(310型)が誕生。当時は「ダットサン・ブルーバード」と呼ばれた。ブルーバードの全盛は1967年にデビューした3代目「510型」で、当時としては先進的だったSOHCエンジン、4輪独立懸架サスペンションなどBMWと並ぶメカニズムを搭載。スタイルも「スーパーソニックライン」と呼ばれる直線的なデザインが人気を呼んだ。

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