「ペニオクステマ」が発覚 ほしのあき、熊田曜子らの処分はどうなる

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   「ペニーオークション(ペニオク)」と呼ばれるインターネットオークションのサイトが詐欺容疑で摘発されたが、ほしのあきさん(35)をはじめ、数々のタレントがブログでペニオクのサイトをステルスマーケティング(ステマ、宣伝と気付かせないような宣伝行為)していたことが明らかになっている。

   実際に落札していないのに落札したように見せかけた内容もあり、さらに謝礼を受け取っていた人もいる。タレントのブログなどで日常的に行われているステマが芸能界を広く汚染していることが発覚した形だ。

「友人から依頼受けてブログ書き、30万円受け取った」

ほしのあきさん(07年10月撮影)
ほしのあきさん(07年10月撮影)

   2012年12月7日に運営者が詐欺容疑で逮捕された「ワールドオークション」というペニオクのサイトについて、タレントのほしのあきさんは10年12月、「友達から教えてもらったワールドオークションで、1080円でプラズマクラスターの空気清浄機を落札した」というブログ(現在は削除)を投稿した。

   しかし12年12月13日、この記事について「友人から私的に依頼を受け、オークションで落札せず現物を受け取った。友人に指示されたとおりの文面を掲載した」としてブログで謝罪。ほしのさんの所属事務所は「タレントの松金ようこさんに『30万円あげるから』と持ちかけられて書き、現金30万円を受け取っていた」と説明しており、「今後の経緯を見ながら処分を検討する」としている。

   タレントの熊田曜子さん(30)も、ウェブテクノロジーが運営する別のペニオクを宣伝するブログを松金さんに依頼されて書いたことを認めた。松金さんの所属事務所は公式サイトで報道を認め謝罪し、「今後の経緯を見ながら、処分を検討していく」と発表している。

「ピース」綾部も虚偽だったと認める

   ワールドオークションのステマブログを書いていたのはほしのさんだけではない。「友人に教えてもらった」などとして、8人の芸能人がワールドオークションの名前とURLを掲載したブログを10年11月から12月にかけて投稿したことが判明している。このうち実際に落札したという商品と落札画面を掲載していた2人について、ほしのさん同様実際落札していないのにそう見せかけたブログを書いたのか、それによって謝礼を受け取ったのか、所属事務所に確認しようとしたが、それぞれ担当者が不在、クリスマスパーティーの準備で忙しい、という理由で回答を得られなかった。

   今回逮捕された容疑者が運営していたサイトではないが、お笑いコンビ「ピース」の綾部祐二さん(35)も12年12月13日、「ペニーオークションで電化製品を激安で買った」と書いた11年1月のブログ(現在は削除)が虚偽だったと認めた。知人に依頼され、5万円を謝礼として受け取ったという。

   ブログを書いたタレントがオークションの違法性を認識していなかったとしても、落札したと偽り謝礼まで受け取っていたとすると悪質に思える。事務所からの処分だけでなく、何らかの罪に問われることもありえるのだろうか。

   元東京地検検事の落合洋司弁護士によると、今回はいずれのタレントもサイトがプログラムで自動入札していたということまで認識していたとは思えず、詐欺幇助など刑法上の罪に問われる可能性は極めて低いという。ただし民法では複数の人間の手によって損害が発生する「共同不法行為」という規定があり、さらに大きな問題になれば損害賠償を求められることは考えられると話していた。

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