山中教授に「メダルかじってもらえますか」 大ヒンシュクかった記者はどこのどいつだ

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   ノーベル医学・生理学賞に輝いた山中伸弥・京都大教授(50)に対し、マスコミ関係者が行った下品で失礼な要望がネット上で物議を醸している。

   記念メダルを手にした山中教授に「(メダルを)かじってもらっていいですか」と要求したのだ。「マスゴミ腐りきってる」「ホントにバカだろ、マスゴミ」「どこの社だ」…。ノーベル賞受賞者に対するあまりの不躾に、ツイッターやネットには辛らつな批判が相次いでいる。

山中教授「そういうことはできません」

   メディア関係者による問題の発言があったのは、2012年12月12日(現地時間)。授賞式の後、山中教授がストックホルムのノーベル財団に一時的に預けていたメダルと賞状を受け取るために同財団を訪れた際のことだ。

   「思ったより重くて、歴史の重さを感じます」。直径6 .6センチ、重さ200グラムのメダルを手に山中教授が報道陣に感想を述べると、男性記者と思われる人物がヌケヌケとこう要望したのだ。

「もし可能だったらかじってもらっていいですか」

   これに対して山中教授はにこやかな笑顔で「そういうことはできません。貴重なものなので」。きっぱり断った後、「ノーベル賞はこれで私にとって過去のことになりました。大切な場所に保管してもう見ることもないと思います。一科学者としてこれから、すべきことを粛々とやっていきたい」と語った。

   この場面をめぐっては、テレビ各局は「かじって-」の部分をカットして放映したが、テレビ朝日は13日午前8時すぎ、自社ホームページ(HP)にニュース動画として問題発言を含めてアップしたことから事態が明らかになった。「かじって-」の部分はテロップまで入っていた。

   五輪メダリストなどがメディア側の要望で獲得したメダルをかじるシーンは見慣れた光景ともなっているが、実際は不快に感じている選手や視聴者は少なくない。

   06年のトリノ五輪のフィギュアスケート金メダリストの荒川静香さんは「噛む意味が分からない」と求めに応じなかったことでさらに人気が高まった。12年夏のロンドン五輪後のメダリスト凱旋パレードでは、民放の人気番組が選手にメダルを噛んでもらおうと執拗に求めたことから視聴者の批判の的になった。

   加えて今回は若いスポーツ選手ではなく、年齢を重ねた大人でありノーベル賞を受けた山中教授への要求とあってネットユーザーの批判の度合いは高まった。

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