日本銀行が2012年12月14日に発表した12月の企業短期経済観測調査(日銀短観)は、企業の景況感を示す業況判断指数(DI)が大企業製造業でマイナス12だった。
前回の9月調査(マイナス3)から9ポイント悪化した。DIの悪化は2四半期連続で、2ケタのマイナスは2010年3月調査(マイナス14)以来11四半期ぶり。
欧州や中国など海外経済の減速で輸出や生産が減少。外需関連を中心に企業心理が冷え込んだ。9月の調査時点では十分反映されなかった日中関係の悪化による経済活動への影響が表面化したことも景況感の悪化につながった。
先行きについては、年明け以降に世界経済が緩やかに回復するとの見方から輸出や生産などの持ち直しが見込まれるものの、日中関係など先行き不安が残り、小幅な改善にとどまる。3か月先のDIは、大企業製造業がマイナス10の見通し。