報奨金呼びかけの犯人像役立たず?
警察は事件解決のため、相応の規模で捜査にあたってきた。12月12日放送の「モーニングバード!」(テレビ朝日系)では、これまでの捜査状況を説明。163人の態勢を組み、不正な書き込みが見つかった横浜市や大阪市のウェブサイトのアクセス解析ではデータの送受信記録を「90億ログ分」調べたという。それにもかかわらず、寄せられた情報は十数件とわずかにとどまっている。
「報奨金300万円」は、誤認逮捕までしてしまった警察が、もはやメンツにこだわっている場合ではないと広く市民に協力を呼びかけたとも思える。だがネット上の反応は冷ややかだ。「犯人の特徴」に書かれている情報に際立った点がないこともあり、ツイッターには「要はお手上げ」「特に何もわかってないに等しい気がする」「これなんの特徴にもなってなくないか」と警察への批判的な書き込みが並んだ。
井上氏は「このままでは捜査の進展は厳しい」とする一方、犯人が使った「Tor」は米国の非営利団体が開発、管理していることから、「警察はこの団体に、犯人のIPアドレス情報など開示を依頼しているだろうか」と疑問を投げかけた。既に働きかけているかもしれず、また団体側が個人情報の提供に応じるかどうかは不明だが、犯人特定の手掛かりを得るために試してみる価値はあるだろう。