園児用の給食やおやつを調理員が無断で飲食 西宮市の保育園で起きた「せこい」問題

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   兵庫県西宮市で園児用の給食やおやつを調理員が無断で飲食したことが発覚し、問題になっている。

   市議会に出された調査報告によれば、無断で飲食していたのは市内に23ある保育園のうちの8園で、市と保育園両者の認識と管理の甘さがあった、などとしている。

「もったいないという理由で食べていた」

   西宮市役所の健康福祉局は取材に対し、調理員が無断で園児用の給食や、牛乳、お菓子などを食べていたことを認めた。ただし、休んだ園児がいたりなどして余ってしまい、もったいないという理由で食べていたと説明する。

   2012年12月10日に開かれた兵庫県西宮市の市議会本会議では、無断飲食のせいで園児の食べ物が不足する事態になっている、という質問が出された。市立保育園の調理員が無断で飲食しているからだという。

   しかし、健康福祉局は園児の分が足りなくなったという事実は確認できない、と話している。

   同市の保育園には調理設備があり、そこで調理員が給食やおやつを作り園児に提供している。食材に関しては、各園が人数分必要な分量を算出して市に報告し、市が一括して発注、各園に届けられる仕組みになっている。ちなみに調理員の昼食は、それぞれ自分で用意する。

   市の健康福祉局によれば、

「余るともったいないとして食べた時代もあったが、それはかなり昔の話で、現在は厳しく管理され許されていない」

と説明する。

余った場合は破棄している

   3時のおやつでいえば、週に2回は手作り、3回は市販のものを出しているが、市販の包装された「おかき」のようなものであっても、余れば破棄することになっていて、今後は徹底し調理員の無断飲食を無くしたいと話した。

   東京都内の保育園関係者に話を聞くと、調理員は公務員ではなく給食センターなどの民間会社に派遣を依頼している。調理員は作った給食を食べることはできず、許されているのは調理する際の味見だけ。保育園の先生も「指導食」として給食が提供される場合もあるが、基本は食べてはいけない。小中学校の先生は生徒と一緒に給食を食べるが、先生は給食費を払っている。保育園の先生には給食費を払うというシステムはないから食べてはいけないそうだ。

   もし、3時のお菓子などが余った場合は、食べたい園児に「おかわり」として提供するが、それでも余った場合は破棄しているという。

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