俳優で民間芸能の研究者でもあった小沢昭一さんが2012年12月10日、前立腺がんのため都内の自宅で亡くなった。83歳だった。
小沢さんは早稲田大学在学中に俳優座養成所に入り、1951年に初舞台を踏んだ。80年代初めに「しゃぼん玉座」を旗揚げし、井上ひさし作品を多数上演。一人芝居「唐来参和」は83年の初演から2000年までで公演660回を数えた。
1973年からはラジオ番組「小沢昭一の小沢昭一的こころ」(TBSラジオ)がスタート。軽妙な一人語りが人気を呼び、放送回数1万回を超える長寿番組となった。また、ライフワークとして「日本の放浪芸」の資料収集に取組み、CDシリーズなどで記録、忘れ去られつつあった民間芸能や見世物などの研究で多大な功績を残した。