早稲田大学の研究グループが「艶かしく喘ぐ大根」を開発している、と話題になっている。大根に触れると女性の声で「あぁ~ぁ~ん」「そこはダメ!」「くすぐったい!」など様々な「声」を発する。
「セクハラ・インターフェース」として開発されたこの「喘ぐ大根」、楽器としても使えるそうだ。
名付けて「セクハラ・インターフェース」
今ネット上にはこの「喘ぐ大根」の様々な動画がアップされていて、コンサート会場のような所で演奏をバックに大根を喘がせたり、神社に参拝、奉納して喘がせたりとやりたい放題だ。その「声」は、まるでAV(アダルトビデオ)を上映しているかのように響いている。
制作したのは早稲田大学文化構想学部デジタルメディア論ゼミに関わった大学生と大学院生で、本物の大根に特殊なセンサーを付け、実際の女性の喘ぎ声をサンプリングし、大根に触れると声を発する仕組みで、名付けて「セクハラ・インターフェース」。
現在の形になったのは約2年の開発期間を経た12年4月からで、様々な場所でお披露目を行い、11月には「第18回学生CGコンテスト」で審査員賞、12月には「電子工作コンテスト2012」で、ガジェットカフェ賞を受賞した。
2012年12月22日にはユーザー参加型学会「第3回ニコニコ学会β」のナイトセッションにも登場する。今回は性に関する放送禁止要素の強いものがテーマになっている。
将来は製品化をして売り出したい
それではなぜ大根に喘がせているのか。開発グループの一人、市原えつこさんに話を聞くと、そもそも「セクハラ・インターフェース」を思いついたのは、男根崇拝の神社や秘宝館など日本の性文化に興味を持ち、日本では古くから様々な性の営みが真っ直ぐに肯定されていたことを知ったのが始まり。
「日本人特有の性」を何らかの形で表現できないかと思考していった。
大根を使ったのは、古くから性的な見立てとして使われていたことや、「セクハラ・インターフェース」を制作するにあたり、保水性や長時間のタッチに耐えられる強度があったからだそうだ。そして見た目にも日本人が性に対して持つ罪悪感と神聖さ、氾濫する性の一種の滑稽さが表現できるとも考えた。
現在の「喘ぐ大根」はまだ開発過程にあるが、将来的には新しい文化や美意識を生み出すツールとして使用したり、地域の特産品として製品化を図り、広く販売したりしていきたいと話している。