連載30周年「島耕作」ついに社長辞任へ 次は「会長」か「無職」かネットで話題

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   あの「社長 島耕作」が社長辞任の意向を明らかにし、ネット上で反響を呼んでいる。週刊漫画誌「モーニング」の2012年12月6日発売号で、島社長は会長に辞意を伝えた。

   「課長 島耕作」というタイトルで連載を開始して以来、2013年で30周年。新たな節目にふさわしい島耕作の肩書きは何か? 組織を離れて悠々自適の「無職 島耕作」への期待もネット上に寄せられている。

2期連続大幅赤字で辞意明かす

   大手家電メーカー勤務の島耕作シリーズは漫画家の弘兼憲史氏の代表作。友人や女性の助けで仕事上の苦難を乗り越え、派閥抗争の余波で時に左遷を味わいながらも出世するという筋立てが団塊世代の心を捉えて90年代にはブームをも巻き起こした。

   「モーニング」誌上で、その島耕作が社長辞任の意向を漏らしたのは、社員を前に「2013年 年頭社長ご挨拶」を行った後のことだ。「テコット」(旧・初芝電器産業)の社長である島耕作は、この年頭挨拶で、12年度は連結決算で6800億円の赤字見込みで、2期連続の大幅な赤字計上となることを社員に告げた。続けて「ひとえに社長の私の責任であります。ここに伏してお詫び申し上げます」と述べていた。

   挨拶を終えた島社長に、同じく代表権を持つ万亀会長が問いかける。

「社長を辞任するつもりか?」(万亀会長)
「2期連続の大幅赤字を計上したのですからこのまま居座るわけにもいきません。今年の5月の株主総会で辞任しようと思います」(島社長)
「そうか。それも仕方ないことか…」(万亀会長)

   テコットの旧名・初芝電器産業のモデルは、弘兼憲史さんが漫画家デビュー前に勤務していた松下電器産業(現パナソニック)で、社名変更を含めた松下の現実の経営動向が「島耕作」に反映されることは有名な話だ。

   「2013年 年頭社長ご挨拶」の内容も、パナソニックの現状をほぼ投影させたもので、現実にパナソニックの12年度決算は、前年度に続いて7000億円を超える巨額赤字を計上する見通しとなっている。

   「社長 島耕作」では、島が一気に減損処理して2期連続で大幅赤字を計上した背景について「後任社長のことを考え、負の遺産を引き継がせたくないと考えた」からとなっている。

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