再訪朝延期で「門が閉まってしまった」
藤本氏は、9月にも再訪朝を試みたが、ビザが下りず断念。それ以降、北朝鮮側とのコンタクトは途絶えているという。ビザが下りなかった理由について、松原仁・前拉致問題担当相による訪朝の延期要請を挙げ、
「(9月1日に再訪朝するという)今年最初の約束を、私が破ってしまった。だから共和国国内では、『ほら見なさい、藤本はうそつきだ』というあれ(評判)が広まってしまったと思いますね。9月1日に私が帰っていれば、門は開いたままだった。今は閉まってしまった」
と松原氏を非難した。なお、松原氏は、ウェブサイトなどで藤本氏との面会は認めながらも、
「同氏(編注:藤本氏)が同著作(編注:「引き裂かれた約束」)の記述とは全く異なる理由から再訪朝を延期していたことを、私は承知しておりました。したがいまして、私が同氏に訪朝の延期を要請する必要も、その事実もなかったことを断言いたします」
「結果として、同書はその全体として、一定の意図をもって書かれていることは間違いないと考えます。その意図のひとつは、同氏が訪朝延期の責任を私に転嫁するというものではないかと推察いたします」
として、今回の著書の内容に反論している。