「ガラケー女子はもてる」――。そんなうわさがネットで広まりつつある。メールが丁寧だったり、ネットやITに精通していなかったりするところが男性に「ウケる」ポイントのようなのだが、本当なのだろうか。
編集部内でも「絵文字支持」多数
フリーライターの池田園子さんは2012年12月3日、Gow!マガジンなどで「 スマホ女子はかわいくない?男性がガラケー女子に萌える理由5選」という記事を発表した。どうやら、それが注目されているようだ。記事中で池田さんが集めた「リアルな男子の声」から、ガラケー女子の良いところを要約すると、
「メールが丁寧で、長く、絵文字がつかってあってかわいらしいのが新鮮」
「まわりがスマホを使う中でのあえてのガラケーには信念や意志の強さを感じる」
「純粋無垢なイメージがある。SNSに興味がない人が多そう」
「IT知識があまりないので、教えて上げると喜んでくれる」
「ネットに依存しておらず、テレビや本などバランスよく情報をとっている」
ということらしい。
J-CASTニュース編集部内で聞いてみると、意外にも「わかる」という声が20代の男性から多く返ってきた。とりわけ鍵となっているのは「メールの丁寧さ」のようだ。彼らによると、ガラケーかスマホかには特に注目はしないが、やはり「丁寧なメールは嬉しい」そうだ。「無味乾燥なメールよりは、絵文字が入っているほうがかわいらしくていい」との意見が圧倒的多数で、「顔文字よりも絵文字のほうがいい」と話す人もいた。
確かに、スマホでのコミュニケーションは、用件のみを伝え合う簡素なものになりつつある印象はある。というのは、スマホでは連絡の手段として、メールだけでなく、一言で済ますチャットのような形式も優勢だからだ。SNSでつながっていれば、近況報告なども省かれることが多い。
たとえば、iPhoneの「メッセージ」機能や、LINEのチャット機能では、1年ぶりに会う人と待ち合わせの約束をするのに、
「明日どうする?」
「21時に渋谷で」
「了解」
こんなやりとりだけで済んでしまうこともある。そんななかで、以前と変わらず2、3行にわたり、あいさつや近況報告などが盛り込まれた絵文字つきの丁寧なメールは、かえって新鮮で、「ぐっとくる」ものがあるのかもしれない。
絶滅種に近づきつつあるガラケー女子たちだが・・・
このほかネットでは、「物を大事にする女性がモテるだけ。物を大事にしようと思えば、どんな物を手にとっても動作が柔らかくなるでしょう?」という意見や、「スマホに比べて利用料金の安いガラケーを選択する金銭感覚がいいのでは」との見方もあった。また、「流行にホイホイ乗ってタッチパネルで後悔してる奴ばかり」なスマホ女子と比べて流行に安易に流されない態度を評価する人もいた。
最近の東京都内では、男女問わずガラケーが極めて少数派となり、スマホが圧倒しているように見える。アニメファンが憧れる美少女キャラクターたちも、かつてはガラケーを使っていることが多かったが、最近ではスマホ派が増えているようだ。現実社会でもバーチャルの世界でも、急速に絶滅種に近づくガラケー乙女たち。マーケッティング会社「ハ-・ストーリィ」の調査(2012年9月20日発表)だと、ガラケーを今も使っている人の半数以上が「スマホデビューしたい」というが、いっそのこと、そのままガラケーを持ち続ければ、むしろモテ度が高まるのかもしれない。