「正体不明」「いや、偽物にしては良くできている」などと話題になっていた「日本未来の党」(嘉田由紀子代表)を名乗るアンケートサイトは、やはり「未来」がPRの一環として開設していたものだった。
だが、「原発推進に賛成ですか?」という問いにネット利用者は敏感に反応し、賛成票が大量に入るというハプニングが起き、結局は閉鎖されてしまった。
「セキュリティーの問題や、いたずら」を理由に閉鎖決める
サイトは2012年12月3日、「ネットでプレ総選挙」と称して開設され、最初は「『脱原発』に賛成ですか?」という問いでアンケートが設定されていた。ところが、原発存続を意味する「反対」への票が、党の方針である「賛成」を大きく上回ってしまった。
このことが影響したのか、サイト側は設問が分かりにくかったとして、午後になって投票結果をリセットした上で「原発推進に賛成ですか?」というシンプルな設問でアンケートを再開。直後は、「賛成」が「反対」を大きく上回り、やはり党の方針とは逆に投票結果が出ていたが、夕方になって反原発派が巻き返しをみせていた。
サイトの正体をめぐっては、(1)運営が行き当たりばったりで、異様にずさん(2)公式サイトからアンケートサイトにリンクが張られていない、といった理由で「偽物」説も浮上していたが、(1)公式サイトに載っていない嘉田代表の写真が使われている(2)ヤフーに出ている広告からにリンクされている、という点から「本物」説が有力視されていた。
「未来」は12月4日、J-CASTの取材に対し、本物と認め、
「セキュリティーの問題や、いたずらがあったため、このままにしておくのは問題があると判断した」
として、同夜遅くに閉鎖したと説明した。わずか1日の露出だったことになる。