電力をためる蓄電池としてEVを使うことにも注力
日産と並んでEV推進勢力である、EV「アイミーブ」を擁する三菱自動車も、アイミーブの販売台数自体は徐々に増えてはいるが内情は苦しい。リーフに1年以上先駆けて2009年7月に発売したが、累計世界販売台数はリーフに及ばない約3万台にとどまる。毎年の販売計画もことごとく下回る状態が続いており、はっきり言って期待を裏切っているのだ。
こうした現状に危機感を抱く日産はこのほど、志賀俊之最高執行責任者(COO)をトップとする販売拡大のプロジェクトチームを発足させた。志賀氏が先頭に立っててこ入れ策を指揮し、インフラ整備など行政との協力が必要な分野も含めて、全社が一丸となってEV普及拡大を推し進める方針だ。最近では、太陽光発電を活用し、できるだけ電力を自給戸建て住宅「スマートハウス」で電力をためておく蓄電池としてEVを使う方面にも注力するなど、ありとあらゆる手を打っていく。ただ、いかんせん、価格や航続距離など本格普及に向けた壁は高く、EVは早くも正念場を迎えていると言える。