「最低賃金撤廃」「解雇規制の緩和」 「維新の会」公約は「暴論」なのか

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主要メーカー30社中15社が「雇用維持難しくなる」

   長引く不況下で、経営者が最低賃金を支払い続ける余裕がなくなれば、該当する従業員を継続して雇い続けるのは違法となるので解雇せざるを得ない。経営側は安い労働力を求めて海外進出するか、体力がなければ廃業することになろう。一方、国内の労働市場は雇用が減って失業者増につながり、それに伴って生活保護の受給者も増大するに違いない。

   いっそ最低賃金の枠を外せば、低賃金ではあるが仕事は増える。もちろん劣悪な雇用条件を放置するのではなく、低額の業務の場合は公的な経済的補助を設けることで一定の収入を約束すれば就業者が増える半面、「生活保護に頼る人も減るでしょう」と城氏。

   朝日新聞電子版によると、橋下代表代行は11月30日、報道陣に対して最低賃金制の廃止は雇用の創出がねらいだとして、「ハードルを課せば、最低賃金を出せない企業や、本当ならあと2、3人雇えるのに1人しか雇えないという企業もある」と語ったという。国による保障については、所得税を免除し、国が一定額を給付する考えを示した。

   解雇規制の緩和についても城氏は、「その必要性を認めている政治家は少なくありません」と言う。今回の衆院選では維新以外にも、みんなの党が「アジェンダ」の中で「正社員の整理解雇に関する『4要件』を見直し、解雇の際の救済手段として金銭解決を含めた解雇ルールを法律で明確化する」と掲げている。自民党は今回公約に入れていないが、2010年の参院選では、解雇規制の緩和や、企業が「柔軟な経営」を行える環境を整備して企業を持続させ、雇用の安定につなげると主張していた。

   NHKは11月30日、国内自動車とエレクトロニクス関連メーカー30社に実施したアンケート調査を発表した。国内の雇用の維持が「難しい」「このままでは難しくなる」と答えた企業が、全体の半数にあたる15社に上ったという。雇用を守るために必要なこととして、「円高対策」が15社、「国内の需要を喚起する対策」が10社で、これに続いたのが「より柔軟な労働形態」の6社だった。

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