【Net@総選挙】 第8回
だからオバマが勝った 史上空前のネット選挙、米大統領選の舞台裏

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バラバラだったデータを1年半かけて統合

   米タイム誌によると、オバマ陣営がこの4年間で力を入れたのが、データベースの整備だ。出口調査の結果や資金提供者のリストなど、バラバラに保存されていたデータを1年半かけてデータベースに統合した。いわゆる「ビッグデータ」の活用と呼ばれるものだ。

   この統合されたデータを使用して、(1)集会で、どのような有名人を起用すると、どの程度得票できるか(2)どんなメールの内容にすると、どんな層が反応する確率が高いか(3)フェイスブックで働きかけると、どの程度の反応がありそうか(4)いつ、どのテレビ局にCM出稿すると効果的か、といった事柄の仮説検証がくりかえされた。試算の回数は、毎晩6万5000回にも及んだという。

   これらの取り組みは、特にソーシャルメディア上で顕著な成果を上げた。フェイスブックとツイッターを見ただけでも、オバマ陣営とロムニー陣営では大きな違いが出ている。フェイスブックの「いいね!」の数は、オバマ氏が約3380万なのに対して、ロムニー氏は約1200万。ツイッターのフォロワー数で見ると、オバマ氏が約2400万人に達するのに対して、ロムニー氏は174万人で、文字通り「桁が違う」状況だ。

   集金力にも差が出た。特に、オバマ陣営が12年5月11日にシアトルやロサンゼルスで開いた政治資金パーティーでは、有名人の起用やSNSの活用が呼び水になり、1日で約1800万ドル(14億7000万円)を集金。ロムニー氏が3月に集めた約1260万ドル(10億3000万円)を大きく上回った。

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