京都市埋蔵文化財研究所は2012年11月28日、京都市中京区にある平安京の有力貴族・藤原良相の邸宅跡で見つかった9世紀後半の土器に、最古級のひらがなが書かれていたと発表した。ひらがなは10世紀前半に確立したと考えられてきたが、半世紀ほど前にすでに文章を書くのに使われていたことになり、画期的な発見だ。
土器は11年11月、邸宅の庭の池跡から約90点見つかった。そのうち約20点に計約150字のひらがなが書かれていた。大半の文字は解読できなかったが、「かつらきへ」「ひとにくしとお(も)はれ」「なかつせ」といった文字が読み取れたという。
土器は11月30日から12月16日まで、京都市考古資料館(上京区)で展示される。