交際を求める手紙をしつこく手渡そうとしたとして、41歳の無職男が2012年11月24日、ストーカー規制法違反(つきまとい)で逮捕された。
中年男が若い女性に恋心を募らせ、断られてもラブレターを渡し続けた挙句の事件に、ネットユーザーは敏感に反応。「切なすぎる事件」「これだけで逮捕なのか」と擁護する声の一方、「女性のことを考えれば警察はグッド・ジョブ」「実名報道はかわいそう」など多くのコメントが相次いだ。
手紙は計5通 「交際の反復要求」はストーカー行為
毎日新聞電子版によると、千葉県市川市在住の男は12年10月中旬、自宅近くのコンビニを数回訪れて20代のアルバイト女性店員に「一緒に遊んでほしい」などと交際を求める手紙を2回手渡した。
この後も店に出向いて再び手紙を渡そうとしたが、女性に受け取りを拒まれた。そこで新たに別の店員に2回、女性宛の手紙を託すなどしたため女性は市川署に相談。男はストーカー規正法違反で逮捕された。
桶川ストーカー殺人事件をきっかけに、2000年から施行されたストーカー規制法は、ストーカーについて「『つきまとい』行為を反復して行うこと」と定義づけしている。そして8種類の「つきまとい」には、「面会、交際など義務のないことを行うことを要求すること」が含まれ、男はこの行為を反復して行ったことが逮捕の決め手となった。
「こいつは未来のオレだ」「これは純愛なんだよ」――。
この事件をめぐっては、男への同情を禁じえない利用者からネットの掲示板にこんな声が寄せられている。
「男が20歳前後の若者だったら、微笑ましいピュアな話なんだよ。41歳という年齢が...」
という切ない指摘もあった。
これに対し、長崎県西海市や神奈川県逗子市でいたましいストーカー殺人事件が起きていることから、多数を占めたのは
「これは逮捕されても仕方ナシ」「注意ぐらいでいいと思うけど、刃傷沙汰になったら困るし警察も判断が難しそうだ」「女性の立場からすれば警察の判断は当然。グッド・ジョブ」
といった意見だった。