欧州の自動車専門誌などの評価も、走りに関しては申し分ない
12年の日本カー・オブ・ザ・イヤーは11月21日に最終選考の投票が行われ、29日に正式に発表される。第1次選考を通過したノミネート車(ベスト10カー)は、ノミネート順に①トヨタ86/スバルBRZ②日産ノート③ホンダN BOX/N BOXプラス④マツダCX-5⑤スズキワゴンR/ワゴンRスティングレーとなっている。6位以下は欧州車で、日本カー・オブ・ザ・イヤーは事実上、上位5台の日本車で争うことになる。
日本カー・オブ・ザ・イヤーの選考委員構成から、本命はトヨタ86/スバルBRZとみられている。ポルシェケイマンをベンチマークに、スバルの水平対向エンジンをフロントミッドシップに低く搭載し、リヤを駆動する新時代のFRスポーツだ。日本はもちろん、欧州の自動車専門誌などの評価も、走りに関しては申し分ない。評価が厳しいのは、プラスチックを多用した安っぽい内装くらいで、スポーツカーとしての総合評価は高い。
トヨタとスバルが資本提携後、スポーツカーを初めて共同開発し、トヨタがかつての名車「ハチロク」の名前を復活させるなど、日本車史上に名を残すクルマとなるのは間違いない。86、BRZとも予想を上回る受注を抱えるなど、スポーツカーとして久々のヒット作となった。これだけの実績と話題性をもつクルマは今年存在せず、日本カー・オブ・ザ・イヤーの受賞は、ほぼ間違いないだろう。