80年間使い続けられる名前にしたかった
「いじめ」に関する議論は別にして、あまりにも度が過ぎたキラキラネームはネット掲示板でもたびたび話題となる。「ふりがななしじゃ絶対読めない」「親が普通でよかった」「かわいそう」といった具合だ。
2人の子を持つ40代男性にキラキラネームについて聞くと「それだけはやめよう、と意識した」と明かす。この男性の場合は姓名判断に加えて、日本人としてのアイデンティティーを感じられる、古風な名前を意識したという。加えて、男の子には自分の名前にちなんだとも語った。「名前は親のものではなくて子どものもの。人生80年なら80年間使い続けられるものにしたかった」。
30代で3児の母となった日本人女性は、夫が米国人で、子どもたちにも米国名を付けて漢字を当てた。今風の名前に映るが、これには「今は日本に住んでいるが、将来米国に引っ越す可能性もある」という事情がある。姓が米国人のものなので、名前が米国風で違和感はない。漢字表記は「読みやすく、間違われにくいように」工夫したという。
この女性自身、名前が外国人風だ。父親が「将来国際化したときに通じやすい名前を」と考えてくれたそうだ。最近の「キラキラネームブーム」については「明らかに奇妙な名前はちょっと……。変わっていればいい、というものではないと思います」と苦笑した。