「警告は時代錯誤」の声多く、弁護士も苦言
例えば、ニュースサイト「GIGAZINE」では、2011年3月26日配信の記事「18歳以上400人の女性器を型取りして並べたアート『The Great Wall of Vagina』」で、展示会場の写真を載せた。これは遠目ではあるものの、女性器の様子がある程度分かるようになっている。また、アートを並べた写真は、ぼやけているものの、写真などからリンクすれば、鮮明なアートの写真が見えるようになっている。
さらに、ブログなどに至っては、鮮明な写真や動画が見られるものがいくつもある。週刊誌が載せる前から、ネット上では、これらの写真などがはんらんしているのだ。とすると、たとえフィルタリングがかけられているとしても、子どもたちが目にすることはありそうだ。
一方で、鮮明な写真などが紹介されていたNAVERまとめ「【写真あり】話題の展覧会『The Great Wall of Vagina』女性器の偉大なる壁」は、8月11日にアップされたものの、現在は「このまとめにはアクセスできません」との表示が出るようになっている。
これは警告の報道が出てから削除されたものなのか。運営会社のNHN Japanに取材したところ、調査するとしてすぐに回答は得られなかった。
ネット上は混乱している様子だが、警視庁は、どのように対応しているのか。広報課に取材すると、「警告したとは発表していませんので、お答えすることはできません」とのことだった。ただ、「お寄せ下さった情報については、保安課にお伝えします」としている。
警視庁の警告については、ネット上では、そもそも「時代錯誤」だといった声が多い。メディアへのコメントが多い紀藤正樹弁護士は、ツイッターで「もう今の時代はセーフにしていいと思う。インターネットで何でも見れる時代なんだから雑誌だけを警告しても意味はない!」と指摘していた。