日本維新の会は2012年11月21日、12月16日投開票の衆院選に向けた第3次公認候補者を発表した。東京21区には、元グラビアアイドルの佐々木理江氏(30)が出馬する。
過去にはかなりセクシーな作品をリリースしていたほか、靖国神社参拝に言及して炎上騒ぎを起こしたこともあった。さらに出馬が決まってからアイドル時代の年齢詐称も告白、さっそく話題の人となっている。
きわどいセクシーショットの写真集、DVDをリリース
佐々木氏は広島県出身で、島根大学を卒業後、渋谷でスカウトされ、2006年3月に「佐々木梨絵」という芸名で芸能活動をスタートした。同じ事務所には当時、眞鍋かをりさんも在籍していて、眞鍋さんに続く国立大学卒のグラビアアイドルとして期待された。大学時代に始めた株取引を趣味とし、雑誌や夕刊紙で連載を持ち「株ドル」とも呼ばれた。
08年には日本テレビ系の連続ドラマ「夢をかなえるゾウ」に出演、そのほかケーブルテレビの競馬番組、プロ野球番組でキャスターを務めたり、きわどいセクシーショットもおさめられた写真集、DVDを数々リリースしたりと精力的に活動を続けていたが、11年頃から名前が聞かれなくなっていた。
久々にメディアに登場したと思ったら、維新の会から衆院選出馬という驚きの転身を果たしていた。かねてから政治に関心があったようで、12年7月に維新政治塾に入塾した。公式サイトのプロフィールページには、「尊敬する人物 橋下 徹」と書かれている。
政界に身を投じる上で、清廉潔白が重要と思ったのだろうか。11月22日には、自身のブログで過去の「嘘」を謝罪した。
「タレント時代、やはり1つでも若い方がいいと思い1983年生まれとプロフィールにしましたが実際は1982年生まれです。今となっては、とても恥ずかしく思い そしてデビュー当時から応援して下さっている、皆さまに申し訳ない気持ちでいっぱいです。深く反省しています。これからは、挽回できますよう、精進していくつもりです。大変申し訳ありませんでした」
「日本が近隣諸国苦しめた時代もある」ブログで炎上
スポーツ紙などは早速、「年齢詐称を認めた元グラドル候補」として大々的に取り上げているが、インターネット上での有権者の反応はいまいちだ。
「元グラドル」という点で拒否反応を示す人が多く、「もうこういう候補はいいから」「なんだか情けなくて泣けてきた。国民をバカにするにも程がある」「維新は完全に方向性を見失ってるな・・・」などと書き込まれている。また、維新の会の橋下徹代表代行が10月、タレント候補の擁立について「やはり実力を感じさせるようなグループにしないと僕らは持たない」と消極的ととれる話をしていたことから、「タレントは使わないと言っただろうが」という批判もある。
さらにアイドル時代の06年8月、小泉純一郎首相(当時)が終戦記念日に靖国神社を参拝したことを疑問視、「日本が近隣諸国を苦しめた時代もある」などと書いたブログを投稿し、炎上騒動になったこともあった。当時、記事はすぐに削除され、謝罪文も掲載されたが、今回の出馬でそれが再び批判されている。2ちゃんねるに当時の文章が貼り付けられると、「こいつダメだわ」「ぶん殴りたい文章だな」など怒りの書き込みが並んだ。
なお、佐々木氏はブログで、「民主党が政権を取った時、国民の過半数はそこに、物凄く大きな期待をよせ、官僚主導の政治ではなく、政治主導の政治を実現することを望んだと思います。しかし現実はどうでしょう?」「税が上がっても弱者に優しい社会にならないといけないと思いますし、国民の一生懸命働いたお金、税金を、民主党政権になって、毎年の予算総額が90兆円を超えている状況です。なぜこれだけ増えているのかは、きっとばらまき中心の政策に問題があるのでしょう。当たり前のことなのですが、もっと大切に国民の税金を使わなければならないと思います」と現在の政治に対する意見を表明している。