「日本以外はどこでもやっている」卓球界の不正行為 水谷隼の「告発」にネットで称賛の声

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   オリンピック卓球日本代表の水谷隼選手(23)が、世界の卓球界には不正行為が蔓延し、「選手生命を賭け世界中に問題提起していく」と訴えている。

   「ブースター」と呼ばれる液体を卓球ラケットのラバーに塗ってボールの威力を高めるやり方で、国際卓球連盟(ITTF)はこの使用を禁じている。日本選手は誰も使っていないが、現状では使用を検出する手段がないため、野放し状態なのだという。

考えられないスピードと回転でボールが返ってくる

   水谷選手の手記が掲載されたのは2012年11月20日付のスポーツ誌「Number」のウェブ版。手記によれば、ITTFが07年の北京五輪後にラバーの硬さを変える補助剤を使うなど「後加工」を禁じたにもかかわらず、「ブースター」と呼ばれる液体を使う選手が増え続け、先のロンドン五輪でも広く使われた。

「ITTFに公認されたラバーの性能では考えられないスピードと回転でボールが返ってくるし、金属を叩くような打球音が会場に響く」

と水谷選手は語っている。

   実は、水谷選手と日本卓球協会は北京オリンピック後に一刻も早くこの不正行為を無くそうとITTFに働きかけていたが、ロンドン五輪ではさらに使用者が増えることとなった。不正をしている選手がいるのは分かっているが、「ブースター」は揮発性が高いために、使用したかどうかを検査する手段が無い、と回答したという。4年後のリオ五輪までには解決したい、としている。

   男子卓球世界ランク5位と世界で活躍してきた水谷選手は、この問題が解決するまで世界大会には出場しない、と宣言し、選手生命を賭け世界中に問題提起していくことを決めた。「五輪でメダルを取れなかった言い訳」などと非難する人もいたが、フェアな状況で戦いたいというだけでなく、不正行為を放置すれば卓球には未来が無いと考えてのことだと説明している。

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