「乳児は引きつけの可能性があるなど危険」
さかもと未明さんのコラムが配信されると、ツイッターなどでは、疑問の声が沸き上がった。
「赤子は泣くのが仕事。大人は我慢するのが仕事」「耳栓付けて我慢すれば良いだけ」といった声が多く、著名人も次々に同様な感想をツイートしている。
もっとも、乳児が長時間泣き続ける声を聞く苦痛について、「気持ちわかるなー」などと理解する向きも一部ではある。
国交省の航空保安対策室によると、正当な理由なく着陸時にシートベルトを締めないなどすれば、航空法違反(安全阻害行為)になる。機長の警告にも従わなければ、50万円以下の罰金に処せられる。乳児の声がうるさいというのは、正当な理由とは言いがたいという。
日本航空の広報部では、さかもとさんからクレームがあったかについては、「個別の案件につきましてはお答えできません」と取材に答えた。ボイスでの主張については、「ご搭乗いただく全てのお客様に快適にお過ごし頂けますよう、これからも引き続き努力して参ります」とだけ言っている。
機内でなぜ乳児が泣き続けるかについては、気圧の影響で耳が痛くなっても、つばを飲み込むなどの対処が分からないからかもしれないという。
さかもとさんは、航空法違反になりかねないことについて、「コラムですでに、シートベルトを外し通路に出たことは反省し、謝罪する旨書いているので、記事をご確認ください」と取材に回答している。また、「自分が事実として行った違反行為については、いつでも当然の調査に応じ、法的手続きに乗っ取った処分がなされるなら当然のこととして、日本国民として責任を持って処罰を受けて、罰金支払、裁判などに応じます」と加えた。また、乳児の搭乗をさかもとさん個人として疑問視する理由としては、「大人でも気圧の変化がつらく、泣き続けると引きつけを起こしたりする可能性があるので、心配に思うから」とした。
しかし、「すでに記事にかいた通り、航空会社が搭乗を規制することは当然ながらできないことも理解しているので、あくまで乗客側のマナー向上や判断、子供が少しでも安全で快適に過ごすための情報を広く公知する必要性、子供と母親、父親、他の乗客の最大限の安全と快適性向上のため、携帯電話マナーがそうだったように、広く議論すべきだ」と改めて主張した。ただ、「やはり自分が母親なら、引っ越し、病院への搬送などを除き、回りに迷惑かけない年齢になるまで乗せたくないとの個人的な見解には変わりがない。航空法によって搭乗年齢を規制すべきとは一言もかいていないので、ぜひとも原文全文をご確認ください」としている。
さかもとさんは、膠原病などであることを明かしており、「機内では体温が極度に低下し耳鳴りがするなど、あくまで一般とは違う自分の健康状態は自覚したうえであるが、自分は上空にいると辛いので、赤ちゃんはやはり負担が大きいのではと心配に思う」とした。ただ、「バッシングであっても、自分の記事を多くのひとが話題にして下さり嬉しいです。問題提起の願い通りで本当にありがたい。コラムを読んでいただき、皆さんでぜひともこの問題を考えてほしい」と言っている。