「中国市場捨てれば、日本の老衰が早まる」 ユニクロ柳井社長、政治的発言始める

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尖閣の騒ぎや消費税アップの悪影響にいらだっている?

   柳井正社長のこうした発言に対し、ネット上では、「公務員の給料とか明らかに高すぎる」「これは正論」との意見が出た。一方で、疑問の声も相次いでいる。

「デフレのスパイラル続けたいのか?」
「『ユニクロ栄えて国滅ぶ』とはよく言ったもんだな」
「民間の給与を上げる方向に持っていかないと いつまでたっても消費なんて増えないっての」

   国際金融アナリストの小田切尚登さんは、柳井氏が政治的発言を始めた意図についてこうみる。

「自分が悪いのではなく政治が悪いと言っているわけではないと思いますが、政治にプレッシャーを与えるように自分も頑張っていると株主などにメッセージを送っているのでしょう。商人ですので、ビジネスを考えると政治に口を出しにくいはずですが、尖閣の騒ぎや消費税アップの悪影響があるため、いらだっているのかもしれません。ソフトバンクなどと違って、ユニクロは政府の規制は強くありませんが、世界的な競争が激しくなっており、政府のやり方にも口を出さざるをえなくなったのではないかと思います」

   小田切さんは、公務員の給与を引き下げるなどすればデフレスパイラルになるとの批判には、疑問を示した。

「経済学者でも意見が分かれているところですね。スパイラルになれば円安になって確かに貧しくなりますが、まだ日本経済の価値が高いので、円高になっている面もあるわけです。日本はそれを生かして商売をするしかなく、ユニクロなどが中国で安く生産して日本で安く売るのも、そうしているからだとも言えます」

   給料を上げることも、グローバル企業にとって現実的ではないと言う。

「コストが上がって企業に余裕がなくなり、競争力が下がることになります。アパレルの最前線にいるユニクロがそれをすれば、世界的な競争に負けてしまうことにもなるでしょうね」
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