「0増5減を先行せよ」から「違憲状態で総選挙とは」
東京新聞は11月10日付の社説で、「09年衆院選のマニフェストに反する消費税増税を強行した野田内閣は総辞職するか、衆院を解散して国民に信を問うのが筋である」と主張。野田首相が解散を判断する条件のうち、赤字公債法案が成立すれば一つの条件が整うので、「一票の格差を是正する小選挙区『0増5減』を先行させ、定数削減を含む抜本改革は、第三者機関に論議を委ねるのが現実的である」としていた。
にもかかわらず、11月15日付の社説「違憲状態で総選挙とは 首相あす衆院解散」では一変。解散は筋だが、「違憲状態のままでの選挙強行には違和感を禁じ得ない」と論評した。
解散の約束を果たすのであれば、「もっと早くから格差是正に全力で取り組むべきだった」とし、さらに野田首相が党首討論で「年内解散と引き換えに、自公両党に対して衆院定数の削減を迫ったことは理解に苦しむ」としている。
やることもやらずに時間を引き延ばしたあげく、無責任に「放り投げた」と言わんばかりだ。