小泉純一郎元首相のもとで首席秘書官を務めた飯島勲氏が、大阪市の橋下徹市長のツイッターの書き込みについて、雑誌の連載で「とことん検証することにした。ライフワークにさせてもらうからさ」と宣言した。
飯島氏が別の雑誌の連載で橋下氏の道州制構想を批判したところ、橋下氏はツイッターで猛批判。これに対して飯島氏が反撃した形だ。
発端は、飯島氏が「維新八策のゴール『道州制』は日本を滅ぼす」と題してプレジデント紙に寄稿した記事。飯島氏は、橋下氏が府知事時代に「臨時財政対策債」を大量に発行して府の借金を増やしたのに対して、平松邦夫前市長時代の大阪市は借金が減り続けたなどと指摘した。
飯島氏の記事を「典型的な反橋下の事実誤認主張」と批判
これに対して、橋下氏は11月4日、ツイッターで、
「これは典型的な反橋下の事実誤認主張。そしてこれは市長選のときに大阪市役所サイドが徹底して行ったキャンペーン」
と反発。大阪市よりも大阪府の財政状況の方が厳しかったことなど、25回以上にわたって反論をツイートした。その中には、
「要するに、飯島氏は必要な情報をきちんと分析もせず、ネットで出回っているような根拠薄弱な反橋下の主張を安易に引用して原稿を書き小金を稼いでいるだけ。首相秘書官まで務めたのに情けない」
「飯島氏は小泉氏から引退の美学を学ばなかったのだろうか?」
といった、飯島氏に対する個人攻撃に近いものもあった。
「血が騒ぐぜ!」と意気込む飯島氏
飯島氏は、週刊文春11月22日号(首都圏では11月15日)の連載「飯島勲の激辛インテリジェンス」で、一連のツイートに激しく反論した。
連載では、飯島氏も橋下氏のことを、
「弁護士弁護士って言うけれど正体見たり。法律論で条文と詳細に照らし合わせて論破していく、オーソドックスな能力がない三文弁護士だな」
と罵倒する一方、橋下氏と小泉氏が「敵をつくって攻撃し、人気を得る」という手法が共通していると理解されている点にも憤った。
「冗談じゃないぜ。小泉氏は郵政民営化などの自分の政策を全政党に披瀝し、一致するなら何党だろうが協力するという謙虚さがあった」
「一方的に罵倒の洪水を浴びせて蓋をし、物も言わせない橋下氏と小泉氏は似て非なるもの。あれを小泉流とは勘違いも甚だしいな」
と、両者の違いを強調した。
その上で、
「これもいい機会だ。俺との政策的な相違点、一致点がどこにあるのか、橋下氏のツイッターでの意見表明をとことん検証することにした。ライフワークにさせてもらうからさ」
と宣言。「血が騒ぐぜ!」と意気込んでいた。