北朝鮮でも「センター争奪戦」? 「モランボン楽団」って何だ

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金正恩第1書記は全公演を鑑賞

   朝鮮中央通信などの国営メディアで確認できる限りでは、デビュー公演以外に、7月28日、8月25日、10月10日、10月29日の少なくとも5回公演していることが確認されているが、全公演を金正恩第1書記が鑑賞。デビュー公演では初めて李雪主(リ・ソルジュ)夫人の姿が報じられている。

   メンバーの経歴については不明だが、現地メディアからの写真や映像を見る限りでは、ギターやドラムなど11人のバントメンバーと7人のボーカルの計18人で構成されているようだ。10月10日の公演では、スクリーンに各メンバーの名前が映し出され、ひときわ大きく映し出されたのが、ボーカルのキム・ユギョンさん。キムさんはこの日の公演では舞台中央で歌っており、いわゆる「センターポジション」の重要な役割を担っているようだ。ただし、7月6日の公演の写真では、センターポジションは別の女性だ。この数か月で、熾烈な「センター争い」が行われた可能性もある。

   なお、共同通信が平壌発で報じたところによると、

「『19~26歳』『平壌音大出身者がいるようだ』などと、断片的な情報が口コミで広まっている」

という。

   一見、世代交代による変化を象徴するように見える牡丹峰楽団だが、そのレパートリーは、

「進軍また進軍」「われらの行軍路」

といった軍事色が強いものも多い。

   また、朝鮮中央通信が8月29日に配信した記事では、8月25日の公演を見た市民の声を特集しているが、その内容は

「バックグラウンドに子どもたちと人民、軍人と軍人家族の中にいる敬愛する金正恩元帥の慈愛深い姿が映し出された時とめどなく涙を流した」

と、相変わらずだ。

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