三井物産、「キャリア採用」倍率100倍に! 人気呼ぶ1300万円超の高給ぶり

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海外手当がつけば、年収は倍近い2000万円も

   ほかの大手商社も、キャリア採用に力を入れるようになっている。三菱商事は、多様な人材を確保しようと、2011年度は、61人を採っており、12年度も同等数の約60人を採用する計画を立てた。報道によると、丸紅は12年度、例年より多い30人の採用を予定している。

   各商社とも、軒並み平均年間給与は高い。その有価証券報告書を見ると、三菱商事1412万円、三井物産1361万円、住友商事1352万円、伊藤忠商事1281万円、丸紅1187万円といった順になっている。ボーナスも、一部週刊誌報道では、三菱商事の40代課長クラスが480万円、30代前半なら350万円にもなるという。

   外資系金融機関勤務の桜井基央さんは、ブログ「投資日記」で12年6月7日、「上位商社の給料は、日本最高水準だ」として、その優雅な暮らしぶりを紹介した。ニューヨーク駐在の商社マン知人は、家賃40万円もする高給アパートに住み、それもドアマン、ジム、プール、映画シアター付きだとした。週末は、同僚や知人を招いてホームパーティーを楽しんでいるという。海外勤務手当がつくため、年収が日本にいたころの倍近い2000万円ぐらいになっているためだそうだ。

   商社の羽振りがいい理由について、国際金融アナリストの小田切尚登さんは、こうみる。

「今は、販売仲介業務よりも、エネルギー投資の方が盛んになっています。エネルギーの値段が高いので、商社には追い風になっているのですよ。途上国に駐在すれば、手当が出るので、王侯貴族のような生活をしていますね」

   三井物産は、アメリカで1000億円規模のシェールオイル投資も予定しており、今後もしばらく風向きはよさそうだ。しかし、小田切さんは、商社はいい面ばかりではないと言う。

「深夜にまでわたる業務など仕事は厳しく、途上国では危険もたくさんあります。結果次第なので、メーカーより競争も激しいですね。それに、ビジネスの環境変化に影響を受けやすく、浮き沈みが激しい業界でもあります」

   実際、中国の景気減速で鉄鉱石などの価格が下落し、三井物産などでも業績見通しを下方修正せざるをえなくなっている。

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