「ちょっとなかなかよくできている」
さらに菅氏は、この報道と歩調を合わせるように、小沢一郎氏が「菅下ろし」に動き出したことを指摘する。
「(報道の)さらに10日後の6月2日、菅直人総理大臣不信任案が出た。その前に小沢さんは森さんのところに行って、不信任案を出したらこれだけ民主党に不信任案に賛成する人がいる、との血判状のリストを見せに行った。結果、森さんもそれに乗り、小沢さんは私の首を取ろうとした」
結果的にこの不信任案は、菅氏が「一定の目途」がついた時点での退陣を約束したことで否決される。菅氏は浜岡原発停止以来のバッシング、そして小沢氏の動きについて「どこまで連動しているか100%はわからない」としつつも、「ちょっとなかなかできているなあ」と、なんらかの関係があるとの見解をにおわせた。
一方で、事故直後の小沢氏については、軽い口調でこう挑発してみせた。
「原発事故の対応には、小沢さんがいないことが一番良かった。小沢さんがいたりしたら大変でしたよねえ。小沢さんの存在なんてまったく(頭を指差して)かけらもなかったですよ」
菅氏と小沢氏は不仲と言われているが、この日のトークショーでもそのあたりをにじませた形だ。
菅氏はその後9月に首相の座を降り、現在は「脱原発」を旗印に民主党最高顧問として政治活動を続ける。一方「菅下ろし」を仕掛けた小沢氏も2012年7月、民主党を離れ「国民の生活が第一」代表として、こちらも「脱原発」を主張している。