読売「日記は怪文書」「データは改ざん・捏造の疑いが強い」
これに対し読売新聞側も11月8日、反撃に打って出た。文春側に抗議書を送りつけると同時に、「本日発売の週刊文春の記事について」というペーパーを報道各社に配布し、記事内容に徹底した批判を加えたのだ。
そのペーパーによると、文春記事が多数個所に引用したA氏が書いたする「日記」について「出所不明の怪文書と言うほかありません」と一蹴。仮に「日記」が、A氏がパソコンに打ち込んでいた業務記録だとすれば、
「そのデータの一部が何者かによって違法、不正な手段で盗み出され、悪意をもって改ざん・捏造されたものである疑いが強いと考えています」
と指摘した。
そして渡辺氏については、2004年も01年も所定通りに教習所に出向いて高齢者講習を受けており、「警視庁に不正な依頼をしたことも一切ない」「不正行為の事実はまったくない」と完全否定した。
読売は文春の見出しについても批判した。
「あたかも現職秘書部長が上司である渡辺に造反し、自ら『日記』を暴露したと印象付ける表現になっています。意図的に読者を誤導する、狡猾で悪意に満ちた見出しと断じざるを得ません」
読売新聞の11月8日付朝刊の週刊文春の広告記事の一部が黒塗りされていることにも触れ、「当社が『表現が不適切』として『現秘書部長』の部分の削除を求めたところ、読売新聞に本日掲載された広告については、週刊文春側が自らの判断でこの部分を黒塗りする形で修正した経緯があります」と記した。
ペーパーの結びでは、「以上の観点から、当該記事及び見出しは到底看過できず、読売新聞東京本社は本日、週刊文春側に対して抗議書を送付いたしました」とした上で、「さらに読売新聞東京本社は、週刊文春側及び記録の盗み出し・捏造等にかかわった人物に対し、刑事、民事両面から法的措置を適宜、講じていく所存です」としている。