中国共産党の第18回党大会が開幕し、胡錦濤国家主席、習近平副国家主席ら指導部の重鎮が一堂に会した。
指導部は50代から70代の委員で構成されているが、その面々はみな年齢によらず黒くてフサフサな髪をしている。
いったいどんな秘密があるのだろうか。
9人の指導部のなかに1人も薄毛や白髪がいない
2012年11月8日、中国・北京で共産党の第18回党大会が開幕した。
習近平副国家主席、李克強副首相ら次期最高指導部をになうと目される面々をはじめ、胡錦濤国家主席、温家宝首相ら重鎮が一堂に会している。
議場の写真を見ると、あることに気づく。出席者がみな一様に髪が黒くてふさふさなのだ。
59歳の習近平氏や57歳の李克強氏はもちろんのこと、今年70歳になる胡錦濤氏や、温家宝氏も、白髪はまったく見当たらず、ボリュームのある髪を後ろに撫で付けている。ロマンスグレーという言葉の似合いそうな年齢だが、そろって黒髪だ。
実は、これは今大会に限った話ではない。2007年の第17回党大会の際の指導部の集合写真でも、委員らは黒々とした頭を並べていた。当時81歳だった江沢民前国家主席も、毛根の近くを除き、真っ黒な頭髪をしていた。
ただ、一般には男性の頭髪は、年を重ねるにつれ、薄くなったり白くなったりすると言われる。男性用かつらの販売をおこなうアデランスが2006年に約1万人を対象におこなった調査によれば、中国における薄毛の人の割合は19%だ。また、楽天リサーチの調べ(2012年6月発表)によると、50代男性の47.7%、60代男性の43.1%が白髪が気になると回答している。
こうしたことから、9人の指導部のなかに1人も薄毛や白髪がいなかったというのは少々不思議な話だ。指導部入りの条件に「黒髪ふさふさ」がありそうな気すらしてくる。