県立図書館で「本が読めない、借りられない」 神奈川県教委が「異例」の新方針

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県内図書館の数が増え、影響は限定的?

   県立図書館の開館当時は県内の図書館の数が少なかったため、バスを改造した「移動図書館」が県内を巡回していた。1970年には県内の公立図書館の数は18だったが、現時点では75に増えている。このことから、県立図書館を運営する県教委の生涯学習課では、閲覧と貸し出しサービス廃止の影響は限定的だとみている。

   県立図書館の蔵書には、他の公立図書館と比べて専門書が多いという特徴がある。県内公立図書館と県立図書館の蔵書データは「県図書館情報ネットワークシステム」(KLネット)で共有されており、今後は公立図書館への専門書貸し出しを活発化させる。司書の研修など、公立図書館を支援する役割に特化したい考えだ。県教委の生涯学習課では

「一度、役割を振り返る時期にきているのではないか」

と話している。

   ただし、閲覧と貸し出しの廃止には、県内自治体との連携が不可欠だ。そのため、県内自治体の担当者を交えて13年度中に検討を進め、時期などについて結論を出したい考えだ。サービス廃止によるコスト削減の見込額は、現時点では算定が困難だとしている。

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