勤怠不良の現業職員が274人
大阪市では、過去にも職員の不祥事が多発していたため2012年3月に「服務規律刷新プロジェクトチーム」を立ち上げた。11月7日に開かれた第5回会議では、職員の病気休暇、休職制度の厳格化に向けた取り組みが議題となった。「年間3回、30日以上取得」の場合の基準を厳しくし、制度の悪用を防ぐために分限免職処分を含めた対応で臨むことを確認した。
市職員の中でも、今回問題となった男性職員が勤務していた環境局や交通局、水道局、学校における現業職員の勤務不良が目立つ。大阪市によると、無断欠勤や遅刻早退を繰り返すなど、複数回にわたって指導を受けながら改善が見られない職員数は274人に上る。11月に入って1週間程度だが、すでに水道局職員が公然わいせつ罪のほう助容疑、また小学校教諭が盗撮容疑でいずれも逮捕されている。不祥事根絶を目指し、2012年6~11月までの半年間で新たな処分者数を、過去5年間平均の5割減となる40人と目標を定めたが、10月までで既に37人に達しており、達成はかなり厳しい。
橋下徹市長は11月8日の定例会見で、職員の不祥事が止まらない現状について「組織が大きすぎて、行政職と現業職が分離している。ガバナンスが効いているのか疑問」と発言。組織の見直しと管理職の責任を求めていく考えを示した。勤怠不良が問題視される職員が274人に上っている点に関しては、「職場環境がよくないと思う。右を見ても左を見ても『休んでも給料もらえる』となれば、そうなるでしょう」と指摘。「分限(処分)をキチっとやっていく。裁判になっても構わない」と険しい表情を見せた。