紙媒体の広告収入が特に苦戦
特に苦戦を強いられているのが紙媒体の広告収入で、10.9%減。電子版は2.2%減にとどまった。紙媒体が「新聞不況」から脱しきれていないのはもちろん、電子版の広告も単価が低下傾向で、第4四半期についても、この傾向は続くと同紙では予想している。
なお、国内で最初に電子版を発行した日本経済新聞の12年1~6月期の連結業績は、売上高が前年同期比2.9%増の1464億7200万円、営業利益が同77.0%増の92億6800万円、純利益が同60.7%増の63億2600万円と、比較的好調だ。
販売収入は、NYT紙同様に紙媒体の減収を電子版が補う形で増収を達成。広告収入も、11年の需要減の反動で増収となっている。
同社の発表によると、電子版の有料会員数は12年4月に20万人を突破しており、電子版読者が紙媒体購読をやめてしまう「カニバリゼーション」がどの程度起こるか、業界では注目されている。