容疑者「喪服の死神」は2ちゃんで犯行声明か 「黒子のバスケ」作者脅迫事件に新情報

全国の工務店を掲載し、最も多くの地域密着型工務店を紹介しています

   人気漫画「黒子のバスケ」作者の脅迫事件で、犯人を名乗る詳細な書き込みが2ちゃんねるにあり、一部が犯行の細部と合致することがJ-CASTニュースの調べで分かった。ただ、不明な部分も多く、犯人とは断定できない状況だ。

   一連の脅迫は、作者の藤巻忠俊さん(30)の母校になる上智大学で2012年10月12日に騒ぎが持ち上がったことから始まった。

「喪服の死神が疑問に答えます」

   東京ビッグサイトなどにも脅迫状と白い粉末が届き、動機は藤巻さんへの「恨み」とあった。その後も、被害は収まらず、10月26日付の消印で大阪・毎日放送や文化放送などにも脅迫文などが届き、拡大する様相さえ示している。

   この事件では、騒ぎになる6時間ほど前に、2ちゃんねるに「犯行予告」とする書き込みがあったことが分かっている。上智大学のスレッドに書き込まれ、「上智大OBの今をときめくマンガ家の藤巻忠俊が憎い」とあった。藤巻さんにすべてを奪われ、復讐したかったが、居場所が分からないので、上智大を標的にしたという。藤巻さんや高校・大学時代の知り合いに聞けば、だれだか分かるといい、「喪服の死神」を名乗っている。

   男子バスケットボール部を示唆するナゾの画像も添付されており、後で意味が分かるとも書いてあった。

   この書き込みについて、産経新聞は11月2日、警視庁が犯行声明の可能性もあるとみていると報じた。

   一方、2ちゃんなどでは、10月26日にも犯人を名乗る書き込みがあったことが新たに分かった。「喪服の死神が疑問に答えます」として、Q&A形式で告白している。

   この書き込み主は、自分を「俺」と称し、藤巻さんのせいで、自分が好意を寄せていた2人の「イケメン男性」と会えなくなってしまった「復讐」を犯行動機とした。

   そして、その中で、犯人しか知りえない「秘密の暴露」をいくつか挙げたのだ。

書き込みと封筒の色がほぼ一致した!

   それは、最初は、上智大での事件があった2012年10月12日に脅迫状を投函し、その封筒がピンク色だったということだ。そして、書き込みをした26日には、藤巻忠俊さんが自分のことを忘れているのではないかと恨みに思い、26か所に新たに投函したとし、その封筒は青色だったと明かした。

   さらに、上智大では、実際に喪服を着て、犯行に及んだという。

   そこで、書き込み主が脅迫状を送ったとしたいくつかの施設に、裏付け取材を行った。その結果、札幌テイセンホールと博多スターレーンは、それぞれ脅迫状が10月13日、15日に届き、封筒の色はピンク、薄い赤色だったことを明らかにした。また、文化放送は、10月26日の消印で届き、封筒の色は水色だったとした。

   こうしたことは、書き込み主の犯人しか知りえない「秘密の暴露」と合致するように思われる。

   上智大では、防犯カメラに帽子にマスク姿の不審な人物が映っており、警察が犯人の疑いがあると調べているとNHKが11月3日に報じている。そこで、上智大の広報担当者に、この人物は喪服のようなものを着ていなかったか聞くと、映像の分析は警察がしており分からないとのことだった。

   書き込み主は、脅迫状を送ったイベントが開かれる予定だったインテックス大阪に下見に行ったことも明かしている。このイベントは、11月6日に警察の申し入れで中止が決まっており、主催者のサイトでは、「犯人と思われる人物による開催地の下見があった」と書いている。とすると、主催者は2ちゃんの書き込みなどを知っていたのか。

   この点について、主催者のユウメディアでは、「警察が捜査中ですので、サイト以上のことはお答えできません」と取材に答えた。

   上智大で見つかった液体は、致死量を大幅に上回る硫化水素発生の可能性があったと報じられた。書き込み主は、警察を嘲笑うかのように、自殺を兼ねてさらなる犯行をほのめかしている。これが容疑者とは断定できないものの、一刻も早い事件解決が求められる。

姉妹サイト