野田佳彦首相の体調異変を指摘する声が広がった。顔がややむくみ、表情は乏しい上に、答弁の際にろれつが回らなかったことから、ストレスによる酒びたり説や燃え尽き症候群説などが飛び出している。
当の野田首相は2012年11月5日夜、訪問先のラオスで「体調は万全です」と強調したものの、世論調査で支持率は急降下、ネット上には「早期解散」や「ご自身のためにも日本のためにも辞任を」といった声があふれている。
心身ともに病んでいる?
野田首相の体調悪化が話題になり出したのは10月末ごろから。夕刊紙や週刊誌が報じた。
このうち夕刊フジでは、ジャーナリストの加賀孝英氏が「官邸筋からの信じがたい情報」として、
「野田首相の酒量が1、2か月前から極端に増え、タバコの量も格段に増えた」と書き、
「顔のむくみやまぶたの腫れ、目の充血は何のことはない。酒の飲みすぎ!?で、肝臓に負担がかかっているようなのだ」
「中国公船が連日のように沖縄・尖閣諸島周辺の領海侵犯を繰り返す国難の時に、首相がその重責から体調に異変が出るほどアルコールに逃げていいのか」
と早期退陣を促した。
本来、野田首相は大の酒好き。「放っておくと一升は軽い」とも言われるが、深酒による一連の体調不安説は11月1、2日の衆院本会議で、答弁の際にろれつが回らなかったことでにさらに拍車がかかった。
1日の答弁では、同じ部分で言葉につまって右手で頬を叩いて言い直し、翌2日も「これまで経験のない困難を伴うことから、ことから」と述べた後、手を口に当てて言い直した。政治主導はすでに名ばかりで、言葉に力はなく、答弁内容は官僚作文そのままだった。
体調面に加え、意欲の衰えについての指摘も民主党内からすでに出始めていたようで、読売新聞は11月1日付朝刊で「首相は燃え尽き症候群」「(消費増税法案の成立で)首相は目標を見失った」という若手議員の声を掲載していた。