大阪市の橋下徹市長は2012年11月5日午後の囲み取材で、自らが率いる日本維新の会と、いわゆる「石原新党」との連携について「『小異を捨てて大同につく』というフレーズには与することはできない」と述べ、連携のためには政策面での考え方を一致させることが前提になるとの考えを改めて強調した。
橋下市長は、
「政策や理念や価値観の一致。これこそまさに政治、政党が力を持つ根源的な部分だという思いがある。ここは『小異を捨てて大同につく』というフレーズには、なかなか僕は与することができないですね」
と述べた。これは、石原慎太郎前都知事が11月4日にテレビ番組で
「あれこれ小さいことは言わずに大同団結すればいい」
と呼びかけたことに対して反論した形だ。
石原氏のやり方は「かつての政治グループと言いますか、政党のガバナンスのやり方と言いますか」…
また、橋下市長は石原氏について
「かつての政治グループと言いますか、政党のガバナンスのやり方と言いますか、人間関係で何とか束ねていくというところなのかも分からない」
と評価。その上で、「維新の会」の存在意義について、
「政策、理念、価値観の一致。これでみんなで集団となって突破してきたので、ここは僕らのアイデンティティそのものだと思っている」
などと強調した。
現時点で、橋下市長と石原氏との間で比較的政策面での隔たりが大きいとされるのが、エネルギー政策だ。この点については、橋下市長は
「しっかり(今後のエネルギー政策をシミュレーションした結果としての)選択肢を石原さんに説明していきたいと思う。感情的に『ゼロだ、ゼロだ』と言っても、それは責任ある行政にならない」
と、石原氏に説明を重ねた上で理解を求めていきたい考えだ。