前原経済財政相が仕掛けたデフレ脱却「共同文書」 政府と日銀が政策協定結ぶことへの布石?

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異例の緩和策の直接の理由は景気の減速

   今回の異例の緩和策の直接の理由は景気の減速。日銀は欧州経済の停滞があっても、新興国経済が堅調なら輸出回復による成長できると展望していたが、新興国の経済減速が予想を上回り、尖閣問題の余波で対中輸出が急激に落ち込むという思わぬ伏兵も現れ、日本の景気減速懸念が広がった。日銀が決定会合に合わせて発表した「経済・物価情勢の展望」(展望リポート)でも、2014年度の消費者物価上昇率見通し(生鮮食品を除く)は0.8%と、日銀が掲げる事実上の物価目標の1%に届かず、デフレ脱却が遠のいたことがはっきりし、「今回、追加策を打たない選択肢はなかった」(政府筋)。

   政府サイドは、消費税を法律通りに2014年4月に8%に上げるためには、デフレ脱却を見通せることが不可欠で、物価1%上昇が大きな判断基準とされるだけに、日銀への圧力強化は、予想されたことだった。

   ただし、デフレ脱却は、そう単純な道筋ではなく、市場や各方面の反応や評価は分かれる。

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